井上陽平|公認心理師・トラウマ専門カウンセラー|プロフィール

プロフィール

井上陽平は、公認心理師・臨床心理学修士として、トラウマ、愛着、解離、複雑性PTSD、過緊張、感情の麻痺、人間関係の生きづらさを専門に扱う心理カウンセラーです。

神戸・岡本を拠点とするトラウマケア専門「こころのえ相談室」の代表として、対面カウンセリングと全国オンラインでの相談を行っています。

人の顔色をうかがい続けて疲れ果てる。理由の分からない不安や緊張が抜けない。人と会った後に動けなくなる。親しい関係ほど苦しくなる。感情が遠のき、自分が自分ではないように感じる。

こうした苦しさは、意志の弱さや性格だけでは説明できません。過去の環境のなかで、心と身体が生き延びるために身につけてきた反応が、今も続いていることがあります。

こころのえ相談室では、言葉だけで問題を整理するのではなく、身体に残る緊張、凍りつき、息苦しさ、疲労感、現実感の揺らぎにも目を向けながら、その人が安全に自分の感覚を取り戻していく過程を支えています。

資格・所属

  • 公認心理師
  • 臨床心理学修士
  • 日本心理臨床学会所属
  • 日本精神分析学会所属

臨床経験と歩み

大学院にて臨床心理学コースを修了後、児童養護施設でのボランティア活動を通じて、家庭で十分な安心を得られなかった子どもたちの生活と心のケアに携わりました。

その後、情緒障害児短期治療施設では、子どもたちの日常生活を支援しながら、悩みや対人関係、家庭環境から生じる困難について相談を受けてきました。

子どもたちは、言葉で自分の苦しさを説明できるとは限りません。急に怒り出す、黙り込む、相手を試すような行動を取る、何でもない場面で強く怯える。そうした反応の奥には、その子がこれまで生き延びるために覚えてきた緊張や孤立があることを、現場で学びました。

その後、精神科クリニックで精神分析的な理解を深める研修を積み、目に見える症状だけでなく、人がどのような関係のなかで傷つき、自分を守るためにどのような心の仕組みをつくってきたのかを考え続けてきました。

現在は、トラウマケアに特化した「こころのえ相談室」を個人開業し、複雑性トラウマ、解離、愛着の問題、過覚醒、フリーズ反応、境界線の困難などを抱える方の相談に取り組んでいます。

心理臨床家を目指した背景

私がトラウマの問題に深く関心を持つようになった背景には、若い頃から、被害や支配、孤立、深い喪失を抱えた人たちの語りに触れてきた経験があります。

一見すると普通に生活しているように見えても、内側では世界への信頼を失い、眠れない、常に警戒している、自分が自分でなくなりそうで怖い、人を信じたいのに近づかれるほど苦しいと感じている人がいます。

トラウマを抱えた人の反応は、ときに周囲から理解されにくいものです。急に距離を取る。記憶が曖昧になる。感情がなくなったように見える。守ってくれる人を求めながら、その人を遠ざけてしまう。

けれど、その反応の多くは、本人が壊れたから起きるものではありません。過去に安全を失った心と身体が、再び傷つかないように働かせている防衛です。

私は、深い傷を抱える人が、周囲から「面倒」「重い」「理解できない」と扱われる場面を見てきました。同時に、支える側もまた、相手の苦しさに巻き込まれ、自分の感覚や生活を失っていく危険があることを経験してきました。

人を支えることは、ただ寄り添えばよいという単純なものではありません。安全な距離、境界線、休息、信頼できる関係、そして専門的な理解が必要です。そのことを痛感した経験が、トラウマを専門に学び、心理臨床家として歩む大きな理由になっています。

専門としている相談テーマ

こころのえ相談室では、主に次のような相談を扱っています。

  • 複雑性PTSD・発達性トラウマ
  • 解離、離人感、現実感が薄れる感覚
  • 過覚醒、過緊張、フリーズ、慢性的な疲労感
  • 感情が分からない、泣けない、怒れない、無気力
  • 愛着の問題、見捨てられ不安、親密さへの怖さ
  • 人の顔色をうかがいすぎる、断れない、境界線を作れない
  • 毒親、家族関係、モラルハラスメント
  • 性被害後の心身の反応
  • カサンドラ症候群、パートナーとの関係における消耗
  • 不安、抑うつ、不眠、身体症状を伴う生きづらさ
  • HSP傾向や刺激への強い反応

カウンセリングで大切にしていること

深い傷を抱えた人ほど、自分の気持ちよりも周囲を優先し、自分が何を感じているのか分からなくなっていることがあります。

そのため、こころのえ相談室では、過去を急いで掘り下げることよりも、まず今の生活のなかで何が起きているのかを丁寧に見ていきます。

胸が固くなる。呼吸が浅くなる。人の声や表情に過敏に反応する。急に頭が真っ白になる。家に帰ると動けなくなる。

こうした身体の反応は、言葉より先に危険を察知してきた神経系の働きとして現れることがあります。

カウンセリングでは、対話を基盤にしながら、身体感覚への気づき、神経系の調整、イメージワーク、精神分析的な理解を、その人の状態とペースに合わせて組み合わせます。

目指しているのは、過去を忘れることではありません。

自分の内側で何が起きているのかを知り、少しずつ安全を感じ、自分の感覚を信じ、人との関係を選び直せるようになることです。

関心を寄せている研究テーマ

現在は、次のようなテーマに関心を持ち、臨床実践と理論的な探究を続けています。

  • 複雑性トラウマが身体と神経系に残す反応
  • 解離と自己感覚の揺らぎ
  • 愛着スタイルと対人関係のパターン
  • 虐待や支配的な環境が境界線に与える影響
  • 過覚醒、フリーズ、感情麻痺といった生存反応
  • 精神分析、対象関係論、解離論、トラウマ理論
  • カルシェッド、ジャネ、フェアバーンなどの理論を通した自己防衛の理解
  • 変性意識状態、宗教心理学、文化人類学における心の変容の理解

とくに関心を持っているのは、人が強い恐怖や孤立のなかで、「自分が自分でなくなる」ような感覚をどのように抱えるのかというテーマです。

トラウマを抱える人のなかには、心の一部が極端に厳しく自分を責め続けたり、怒りや悲しみが自分でも扱えない形で現れたりする人がいます。

それは単なる性格の問題ではなく、幼い頃に守られなかった部分が、別の形で生き延びようとしている姿でもあります。

私は、そうした心の複雑さを、安易に病名やラベルだけで片づけず、その人がどのような世界を生き延びてきたのかという視点から理解したいと考えています。

著書

『かくれトラウマ―生きづらさはどこで生まれたのか』

ワニブックスより、『かくれトラウマ―生きづらさはどこで生まれたのか』を刊行しました。

人の目が気になりすぎる。休んでも疲れが抜けない。不機嫌な人がいると身体が固まる。親しい人ほど怖くなる。

本書では、こうした生きづらさを、性格の問題として片づけず、身体と神経系に残ったトラウマ反応という視点から読み解いています。

過緊張、自己否定、人間関係のしんどさ、感情の麻痺、身体に残る警戒を抱えてきた人が、自分を責める前に、自分の心と身体がどのように生き延びてきたのかを理解するための一冊です。

『かくれトラウマ―生きづらさはどこで生まれたのか』の詳細を見る

外部掲載・公式発信

東洋経済オンライン|井上陽平 著者ページ

婦人公論.jp|井上陽平 著者ページ

ワニブックス|『かくれトラウマ―生きづらさはどこで生まれたのか』

X|井上陽平|トラウマケア専門こころのえ相談室

note|井上陽平

ご相談を検討されている方へ

こころのえ相談室では、神戸での対面カウンセリングのほか、Zoom・電話・LINEを用いた全国オンラインでの相談にも対応しています。

今の困りごとを、うまく説明できなくても大丈夫です。

眠れない。身体が重い。人といると疲れる。理由もなく苦しい。急に感情が遠のく。

そうした感覚からでも、一緒に整理していくことができます。

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過緊張や生きづらさは、あなたのせいではなく、育った環境や親子関係のなかで身についた生存の反応として残ることがあります。
本書では、身体と神経系の視点に加えて、感情・自己否定・人間関係のしんどさまで含めて、専門用語をできるだけ使わずに整理し、安心を取り戻すための22のレッスンとしてまとめました。
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