条件付きの愛しか知らないで育った人と無条件の愛情について

親子・家族

子どもにとって、無条件の愛情を与えてくれる親は、たとえ自分が間違いや失敗を犯しても、その間違いを受け入れてくれる存在です。子どもは、幼少期の頃は、親の価値観を信じて、愛情を求めることがあります。同時に、常に親に対して、安心感を求めており、どんな時も側にいてほしいと思うことがあります。子どもたちは、親が自分たちを理解し、支え、励ましてくれる存在であることを望んでいます。

親が子どもに無条件の愛情を与えることは、子どもが自己肯定感を持ち、自分自身を受け入れることができるようになるため、非常に重要です。子どもたちは、親の愛情がなければ、自分自身を受け入れられず、社会での自信や適応力が弱くなることがあります。そのため、親は、子どもたちに対して愛情を示すことが大切です。

また、子どもたちは、親に対して常に安心感を求めています。親が子どもたちに対して常に側にいて、彼らの味方であることができれば、子どもたちは自信を持って、新しいことに挑戦することができます。そのため、親は、子どもたちに対して常にサポートを提供し、理解し、安心感を与えることが大切です。

無条件の愛情を受ける子ども

子どもは、自分の意志や力で人生を築いていくことができない段階にあります。そのため、子どもたちの心身には、親の言動や家庭の状況が反映されることがあります。そのような状況の中で、子どもたちは、親から無条件の愛情をもらうことが重要です。

ほど良い親の元で、子どもたちは、自分自身を受け入れ、自己肯定感を持つことができます。そのため、社会に出て、他者から理解されない場合でも、親がありのままの自分を受け入れてくれた経験があれば、あまり傷つくことなく前に進むことができます。親があまりにも厳しい環境を作ってしまうと、子どもたちは自己肯定感を失い、社会での自信を持つことができなくなることがあります。

無条件の愛情とは、子どもが良いこと・悪いことをしようが、他の子どもたちと比較することなく、温かく見守るような態度のことです。親から無条件の愛情を受けることにより、子どもたちは、ここだけは何をしても大丈夫と思い、自分自身を受け入れることができます。子どもたちは、親からの無条件の愛情を受けることで、自分自身を信じ、自己肯定感を高めることができます。

無条件の愛情を受けた子どもたちは、親に対して絶対的な信頼を持ち、安心・安全感のもとで成長していくことができます。親から無条件の愛情を受けることにより、子どもたちは、必要な条件がなくても生きていくことができます。このことから、子どもたちは自分自身の感情や意見を大事にし、力強く自由に生きることができるようになります。

子どもが成長していく過程において、親からたっぷりと愛情を受け取った子どもは、人から愛される喜びや安心感を知っているため、自分以外の他者を愛することができるようになります。そのため、自分自身を偽る必要がなく、自分自身を素直に表現することができます。また、社会の中で他者と交流することが苦に感じにくくなり、他者との交流で成長することができるため、社会で成功する可能性が高くなります。

以上のように、子どもたちは、自分自身で人生を築くことができないため、親から無条件の愛情をもらうことが重要です。親が子どもたちをサポートし、安心感を与えることで、子どもたちは自己肯定感を持ち、社会で自信を持って前進することができます。これは、子どもたちが社会で健全な人格を育むために必要なことであり、親はその役割を果たすことが求められています。

条件付きの愛情しか貰えない子ども

条件付きの愛情しか受け取れなかった子どもは、本当の安心感を与えられなかったため、自分自身を認められず、挫折しやすくなります。条件付きの愛情とは、子どもが良いことをしたときだけ、ほめたりすることです。親にとっては都合の良い子に育つかもしれませんが、子どもは、親の期待に応えようとして頑張り、良い子のふりをして、不安や緊張をベースにした生き方になるかもしれません。

親からの愛情は、子どもが成長する上で非常に重要な役割を果たします。しかし、条件付きの愛情しか受け取れなかった子どもは、自分が認められるためには何かを成し遂げなければならないという圧力を感じます。その結果、失敗を恐れたり、不安や緊張感に支配されたりして、自分自身を受け入れることができなくなります。また、自分自身を認められないため、自己肯定感が低下し、自信を持って行動することができなくなるかもしれません。

条件付きの愛情しか与えない親は、自分が育った環境が大きく影響していることが多く、不安や心配事を抱えながら、子どもの気持ちに寄り添るよりも、自分が望む通りの子どもに育ってほしいと思っています。子どもが自分の意に反することをすれば、親は機嫌を損ねることがあり、子どもは親の顔色を伺いながら、親の正解を探す人生になります。親は巧みに子どもの行動を操作していくようになり、子どもの主体性が失われ、心が空虚になってしまうかもしれません。

親がとにかく酷い場合には、子どもは複雑なトラウマを負い、無力感に苛まれ、自分を無価値だと思って、自尊心が完全に失われるような体験をしているかもしれません。親からの愛情が条件付きであるため、子どもは自分が受け入れられる条件を見つけようとし、自己肯定感を高めることができません。また、子どもが自己主張をすることを許されないため、自己表現の能力や自己決定の力を持つことができず、自分自身を見失ってしまうかもしれません。

成功や合格といった達成感や満足感は、親から無条件の愛情を受け取った子どもであれば、自分の価値観を基準にして判断したり評価することができます。一方、親から条件付きの愛情しか受け取れなかった子どもは、周囲の人から認められなかったり、自分自身がある程度のところまで条件を満たすことができても、そこで達成感や満足感を得ることができません。

親から認めてもらえなかったり、受け入れてもらえなかった場合、子どもは自己肯定感が低下し、成功しても達成感や満足感を得ることができず、自分自身を責めたり、悲観したりすることがあります。また、親からの条件付きの愛情によって、子どもは自分自身が条件を満たすことが必要であると感じるため、成績や評価に過剰に反応することがあるかもしれません。

条件付きの愛情しか受け取れなかった子どもは、親から失敗や過ちを許されなかったことが多く、自分とは正反対の位置にある、ありのままの姿でいる他者に複雑な感情を抱きやすくなります。また、自分の気持ちや考えは却下されたり、後回しにされ、常に親の意向に合わせることしかできなかったため、自分自身を卑下してしまい、自己肯定感が低下し、逆境体験に弱くなり、人生がうまくいかなくなることがあります。

愛情不足で育った子どもは、繊細で臆病になり、自分自身に自信を持てず、他人からの評価を気にして、嫌われることを恐れる傾向があります。また、些細なことでも感情が溢れてしまい、他人から批判されることが怖くて、落ち着かないまま成長していくことがあります。しかし、自己肯定感は、親との個人的な体験だけでなく、社会、文化、学校の影響を受けます。

子どもは、社会、文化、家族、学校に依存しており、親からの愛情を貰えなくても、それ以外のことで恵まれたら、健全に育つことが可能です。例えば、学校やコミュニティーでの活動を通じて、友情や協力関係を築くことで、自己肯定感を高めることができます。また、才能や好きなことに打ち込むことで、自信を持つことができます。

逆に、親からたっぷりの愛情を受け取ったとしても、自分を取り巻く環境が悪かったり、本人の気質や生まれ持った性格などの要因により、人生が上手くいかない場合もあります。例えば、遺伝的な要因や、脳損傷によって、自己肯定感が低い人もいます。また、心理的な問題や、トラウマを抱えている場合もあります。

親子関係

子どもにとっては、誰であろうと自分の親が最も身近であり、唯一無二の存在であり、生きていく上で必要不可欠な存在です。家族という小さな社会の中で成長していく子どもたちは、母体基盤である家族を中心に自己のアイデンティティを形成していきます。そのため、親の生き方や姿勢が子どもたちにとっては見本となり、人生において大きな影響を与えることになります。

例えば、親が責任感を持って自分の仕事や生活に取り組んでいる様子を見せれば、子どもたちも自分の責任を果たすことの大切さを学ぶことができます。また、親が愛情を持って接してくれれば、子どもたちも愛を与えることの大切さを理解し、自分自身や周囲の人々を愛することができるようになるでしょう。親が子どもたちに与える影響は大きく、子どもたちの人格形成や社会性の発達に影響を与えるため、親としての責任は非常に重大なものと言えます。

親は一般的に、どんなことがあっても子どもに愛情を注ぐべきだと思われます。日本の児童憲法では、全ての児童の幸福をはかるために正しい観念を確立し、児童は人として尊ばれ、社会の一員として重んじられるべきだと唱えています。また、児童は健やかに生まれ育てられ、家庭で正しい愛情と知識と技術をもって育てられるべきだとされています。しかし、実際の家庭においては、児童憲法に記された理想とはかけ離れた家庭も存在しています。

育児に関する意見や考え方は人それぞれであり、子どもの成長のためには、厳しく育てることが必ずしも正しいとは言い切れません。一方で、過保護に甘やかしすぎることも、子どもの自立心や成長に悪影響を与えることがあります。人生が上手くいかない人が過保護に育てられたとする考え方もありますが、それが全てではありません。また、自分が育った環境が自分自身の親としての価値観に影響を与えることがあると言われています。

一部の人たちは、子どもの成長には厳しく育てる必要があると考えています。この考え方の人たちの中には、過去に失敗や過ちを犯し、それを恥じて生きてきた人たちも多く、完璧を目指して努力してきたり、苦難を経験してきた可能性があります。

また、子どもの失敗は親の恥と考える人や、子どもに恥をかかせたくないと思う人もいるかもしれません。一方で、過保護に甘やかされた子どもは挫折しやすいという考え方の人たちも存在します。この考え方の人たちの中には、厳しすぎる親のもとで、不当な苦難を経験しながらも、あらゆる困難を克服してきた人たちもいます。そのため、過保護に育った子どもは、苦労を知らずに育ってしまい、将来的に困難にぶつかった時に挫折すると予想されると考える人もいるかもしれません。

しかし、それでも、子どもを育てることは、多くの試行錯誤が必要であり、一つの正解は存在しないということを忘れてはいけません。大切なことは、子どもたちが、愛情に包まれ、尊重される環境の中で、幸せに育っていけることです。

まとめ

親が子どもに対して与える愛情は、条件付きではなく、常に unconditional(無条件の)愛情であることが望ましいです。親は、子どもに対して、ただ存在していること自体が愛しいと思うようになることが大切です。それによって、子どもは自己肯定感を高め、自分自身を認め、自信を持って行動することができるようになります。

トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2023-01-08
論考 井上陽平

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