離人症の体験談|子どもの頃の怖い経験

精神疾患

離人症とは、自分自身が現実から切り離されたような感覚を持つことであり、現実感の喪失や身体感覚の異常を引き起こします。一般的には、現実感の喪失、自己の分離、外界との距離感の変化などがあらわれます。離人症は、過度のストレスやトラウマ、不安、うつ病、パニック障害、解離性障害、薬物の副作用などが原因となり、発生することがあります。

体験談

離人症の人は、自分自身や周囲の環境に対して、現実感が薄れたり、不思議な感覚を覚えたりする状態を指します。例えば、自分自身が身体から離れた視点に立っているような感覚を覚え、眼差しの位置から自分の生活している姿を見下ろしているような体験をすることがあります。また、自分自身が夢の中にいるような感覚や、外界が遠く感じられるなど、現実とのつながりが希薄になるため、不安や恐怖を感じることがあります。

以下は、実際に離人症を経験した人の体験談です。

「私は小学校低学年の頃に離人症の症状を経験しました。ある日、学校の授業中に突然、周りの環境が変わってしまったように感じ、まるで自分が夢を見ているような感覚に襲われました。教室の中で、周りの子どもたちや先生、机や黒板、窓などがまるで現実のものではなく、夢の中にいるように感じられた。その後も、このような体験が繰り返され、時には自分自身が体の中にいるのか、外にいるのか分からなくなることもありました。学校に行くことが怖くなり、友達とのコミュニケーションもうまく取れなくなっていきました。」

「私は六年間通ってきた街角に、現実感を持てなくなっていた。まるで透明な何かに包まれているかのように、私と現実はお互いに接触していなかった。学校の玄関口に急ぎ足で向かう子どもたちや親たちを見るのに、周りの校舎や街路樹も見えるのに、私は自分だけがこの現実に参加していないような感覚に襲われた。数分前までの出来事から、私は今までとはまったく異なる世界に住んでいるのだと気づいた。」

「足元がグラグラと不安定になり、めまいがしていると、自分の体から離れて、自分の真上に浮かんでいるように感じた。目の前には、驚くほど美しい景色が広がり、高さに対して恐怖を感じることもなく、駐車場や周囲の木々、電線を見渡せた。そして、自分がその高さから見下ろしていることに気づくと、自分自身が真下にいることがわかった。」

「私は幽体離脱のような経験をしました。魂が身体から抜け出し、自分が上から見下ろすような状態になり、空の方へと浮かんでいきました。自分が自分から離れて、自分を上から見下ろすような感覚に襲われて怖かった。」

「私は学生時代に、テスト勉強のストレスから離人症を発症しました。ある日、学校に行く途中で、自分が現実にいるのかどうか分からなくなりました。周りの景色が違和感を覚え、自分の手足が自分のものでないような感覚がありました。学校に着いても、周りの人々が現実的に感じられず、自分自身も現実にいるのかどうか分からなくなりました。この状態は何時間も続き、とても不安でした。」

「私はうつ病と不安障害を抱えており、それらの症状が原因で離人症を発症しました。自分が現実にいるのかどうか分からなくなり、周りの景色や人々が現実的ではなく、夢の中にいるような感覚がありました。自分自身の感情や思考が薄れ、何かをすることができなくなりました。この状態は何日も続き、非常につらかったです。」

「私は小学6年生の時に生きている世界が変わった。現実感がなくなり、まるで夢を見ている気分になりました。怖いと感じたので、頬をつねって自分が現実にいるかどうか確かめたくなった。」

まとめ

離人症の体験談には、現実感を失い、まるで夢の中にいるような感覚に陥ったり、自分自身が身体から離れた視点から自分自身を見下ろしているような感覚を味わったりするものがあります。また、子どもの頃に発症する場合もあり、学校などの環境に適応できなくなったり、社会不安障害やうつ病、解離性障害など他の精神疾患と併発することもあります。

離人症に対する治療としては、カウンセリングや心理療法、トラウマ治療、認知行動療法、抗不安薬などが用いられます。また、ストレスの原因を取り除くことや、日常生活でのストレスや緊張を軽減する方法も重要です。離人症は、誰にでも起こり得る精神的な症状であり、自分自身の健康管理に気を配り、ストレスを軽減することが大切です。適切な治療を受けることで、症状の改善や再発予防につながります。

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トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2023-03-05
論考 井上陽平

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