HSPの人に言ってはいけない言葉とは

HSP

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)は、自分の環境や周囲の人々に対する敏感さが高い個人を表すために使用される用語です。HSPを自認する人とコミュニケーションをとる際に、傷つけたり否定的になったりする可能性のある単語やフレーズに注意することが重要です。

HSPが苦手とする人

HSPの人は、高圧的な態度を取ってくる人に出会ってしまうと、その人のことが苦手になってしまうことがあります。彼らは、普通の人よりも感受性が高く、周囲の雰囲気や相手の感情に敏感に察知することができるため、高圧的な態度を取る人に対して、傷ついたり、圧迫感を感じたりするようになり、気を休むことが出来なくなります。

そして、一度苦手な人ができてしまうと、その人の一言一言がショックで胸に突き刺さるようになります。特に、上司が苦手な人である場合、その影響は深刻です。上司に何を言われるか分からないため、頭の中で話す順序を決め、完璧な行動を取ろうとするかもしれません。しかし、それでも上司から「はっきりと言え」「もっと早く報告しろ」といった指摘を受けることがあり、自分自身を責めてしまうこともあるかもしれません。このような状況が続くと、ストレスから体調が悪化して、その職場にいられなくなります。

言ってはいけない言葉の具体例

HSPは、感覚や感情に敏感であり、外的刺激に対して強い反応を示し、自分の感情を強調するような言葉を使います。また、嫌悪刺激に曝されることや、不快な状況にいることが、体調を悪化させてしまうので、自分のことを分かってもらおうとして、自分のニーズを明確に伝え、周りから理解されようと努力します。

ここからは、HSPの人たちに言ってはいけない言葉の具体的な例を挙げています。

●例えば、HSPの人が職場の上司に相談したとき、彼らは感情に敏感なため「私はあの人からパワハラやセクハラを受けているから何とかしてください」「私はあの人からされたことはパワハラやセクハラであることが間違いない」など感情を強調する言葉を言います。

職場の上司がHSPの人に対して「あなたは多分気にしすぎです。そんなに敏感になるのをやめなさい」「なぜそれを無視できないのですか」「あの人(パワハラ、セクハラの曖昧な加害者)はそれほど悪い人ではありません」 「社会に出たらそんなもんだよ」といった言葉を使うことは、彼らが感情を持っていることを否定する言葉になり、ストレスを引き起します。このような状況では、見放されているように感じて、悲しみや怒りの感情的なトラウマが助長されてしまうため、予後が悪くなる可能性があります。適切なサポートやケアが行われることが大切です。

●例えば、HSPの人が職場の同僚に相談したとき、彼らは職場の中の空気を敏感に感じとるため「私はあの人の話を聞きたくない」「私は空気を読むことが苦手」「私の取り扱い方について一から説明しなきゃ」など自分のニーズを明確に伝えることが大切だと感じます。

しかし、同僚がHSPの人に対して「あなたは面倒くさがっているだけなので頑張れ」「好き嫌いが多くてわがままだ」「あなたは面倒くさい人だ」といった言葉を吐くと、彼らの考えや特異なニーズを軽視するような言葉になり、HSPの人にとってはストレスを引き起こすことになります。このような状況下では、HSPの人は周囲とのコミュニケーションのハードルが高くなり、職場内でのストレスが増すことが予想されます。

●例えば、HSPの人がパートナーに相談したとき、彼らは不快な環境や感受性に対して敏感であるため「私はこの部屋の環境が不快だ」「私は今働いている職場の上司と合わない」「テレビの音量が大きすぎる」「ご飯をクチャクチャ食べないで」などの言葉を用います。

一方で、パートナー「うるさい邪魔だ」「気にしすぎだ」「ストレス耐性が低い人だ」と言ったり、「わかった、わかった」と言いながらも何もしない態度をとることは、HSPの人の感受性や環境に対する考えを軽視するような態度になります。このような状況では、HSPの人がストレスを感じてしまうことがあります。

●例えば、HSPの人がカウンセラーに相談したとき、彼らは不安だから頭の中で思考し、先読みしているので「相手の気持ちはこうだ」「私はこれが本当のことだと信じている」など物事を深く掘り下げて考え、結論を出す傾向があります。

しかし、カウンセラーが「物事を過剰に考えすぎないように」「あなたはそれを想像しているだけです」「本当かどうかは分からない。あなたは分からないままにしておけない人だ」と言うことは、HSPの人の考えや経験を否定するようなものです。このような言葉を聞いたHSPの人は、自分の思考や感情が無効であり、重要でないと感じます。

HSPの人との付き合い方

HSPの人たちは、高感度で、繊細で敏感な神経系を持っています。日本の都市型社会において、長時間労働し、狭い家で家族と暮らすことは慢性的な疲れを引き起こすことがあります。このため、HSPは、自分の感情やニーズを表現できる環境を必要とします。否定的な言葉や行動、感情を無視するような環境は、ストレスを引き起こし、病気にする可能性があります。

HSPに関わる人は、彼らが高感度で敏感すぎる特性は、簡単に無視したり変更したりできるものではないことを理解することが重要です。彼らの感情を無視するような言葉や行動は避け、代わりに、感情やニーズを尊重することが大切です。「あなたの感情を尊重します」「あなたが感じることを理解します」「あなたが考えることを尊重します」などの言葉を使用することで、彼らが自分自身を受け入れられる環境を作ることができます。また、彼らが考えることを尊重し、彼らにとって適切な方法でサポートすることも重要です。

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トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2023-01-28
論考 井上陽平

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