HSPが限界な時のサイン・楽になる対処方法

HSP

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の人は、敏感な神経系を持っており、ストレスや環境の変化に対して強い反応を示す人のことを指します。そのため、彼らは生活全般のストレスや緊張、不安などの要因によって、限界に達しやすいことがあります。 HSPの人が限界に近づく過程は、個人差がありますが、大きく分けて以下のようになります。

HSPが限界に近づく過程

ストレスや緊張が増える

HSPの人は、生活全般のストレスや緊張が増えると、敏感に反応します。仕事や家庭、人間関係などによって生活のストレスがさらに増していくと、HSPの人は敏感な反応をし続けることになります。このような状況下では、身体が必ずサインを出すようになります。そのサインとしては、睡眠障害や不眠症、腹痛、頭痛、胃腸の不調、倦怠感、アレルギー反応などが出現することもあります。これらのサインは、HSPの人がストレスや緊張に対応することができていないことを示しています。限界が来る前にこれらのサインを認識することが重要です。これにより、HSPの人はストレスや緊張を適切に対処することができます。

ストレスや緊張が限界に近づく

HSPの人は、周囲の環境やストレスに敏感に反応する傾向があります。生活全般のストレスや緊張が増えると、HSPの人は限界に近づいていくことがあります。この状況では、周りを気にしすぎて、先回りしたり、考えすぎたりすることが多くなり、疲れ果てます。

限界に近づいた状態では、身体や心に様々な影響が出ます。疲れやすさ、身体の痛み、不快感、気分の落ち込みや不安、感情の起伏の激しさ、怒りやイライラを感じやすいなどの症状が出現することがあります。このような状況では、早めに休息を取り、自分自身を大切にすることが重要です。また、周囲の環境から自分自身を守るための方法も見つけ、実行することが必要です。

ストレスや緊張が限界を超える

HSPの人は、周りの状況に敏感に反応しますが、これは限界を超えることがあるとストレスや不安が引き起こされます。生活全般のストレスや緊張感が増加すると、限界を超えることがあり、身体症状が表れる可能性が高くなります。身体症状は、肩こり、頭痛、腹痛、胸が痛む、息苦しい、体が怠い、吐き気、下痢、寒気、涙が止まらない、動けなくなるなどが含まれます。

限界を超えることで、身体的な不調だけでなく、心理的な不調も引き起こす可能性があります。うつ病やパニック障害、強迫性障害、摂食障害、解離性障害などがあります。これらはストレス反応として現れることがあり、長期的なストレスにより、心臓病や高血圧、糖尿病などの健康上の問題を引き起こす可能性もあります。

このように、限界を超えることがあると、身体的・心理的な不調を引き起こす可能性があります。ですので、HSPの人は、自分の限界に気づいて、適切な対応をすることが大切です。

HSPが楽になる対処方法

有害なストレスにより、心身が限界を超えた場合でも、早期に対処することで、心理的な不調を軽減することができます。HSPは感覚的に敏感であり、外的刺激に対して強い反応を示すので、外部からの刺激が多すぎるとストレスを感じやすく、それが心身に影響を与えます。そのため、HSPの人は、自分の身体を大切にし、リラクゼーションをすることで、身体的な不調を最小限に抑えることが重要です。以下にHSPが心身を休ませるための一般的な対処方法を紹介します。

  • 自分の感覚的な特性を理解すること:HSPであることを認識し、その特性を受け入れることで、自己に対する自己肯定感を高めることができます。
  • 環境を調整すること:HSPは環境からの刺激に敏感であるため、環境を調整することでストレスを軽減することができます。例えば、家にいるときは静かな環境を整える、光や音量を調整する、メガネの度数を下げる(車の運転時は0.7以上)など。
  • リラックス法を学ぶこと:ストレスや疲れていることを感じた時には、リラックス法を使用して、身体や心をリラックスさせることができます。家の中では、ソファかリクライニングチェアに座。り、優雅にくつろいでください。例えば、呼吸法、瞑想、ヨガ、マッサージなど身体的なアプローチをとる。
  • 睡眠を十分にとること:HSPは睡眠不足が原因でストレスや疲れやすさを感じやすいため、十分な睡眠をとることが重要です。良質な睡眠をとるためには、リラックスすることと規則正しい生活リズムを作ることが大切です。寝る一時間前には神経を落ち着かせ、夜10時30分頃にベッドに入り、快適な睡眠を手に入れましょう。
  • 食事をしっかりとること:HSPは空腹が原因でストレスを感じやすいため、十分な食事を決められた時間に朝昼晩の三食とることが重要です。
  • カウンセリングなどの心理支援を受けること:ストレスや不安を感じている場合は、カウンセリングなどの心理支援を受けることで、自分が限界に近づいていることを知り、ストレスの解消や対人不安を克服し、限界を超えないようにすることができます。
  • トラウマケアのアプローチを受けること:トラウマ的な記憶を持つ人の場合は、トラウマへのアプローチを行って、怒りや恐怖に圧倒されないようにしたり、トラウマ記憶の処理を行ったりすることで、人生が生きやすくなることができます。また、トラウマに曝されたときのショック状態のまま生活している人は、ショック状態から抜け出す必要があります。
  • 依存症・嗜癖行動へのアプローチを受けること:薬物や嗜好品、お酒など化学物質が関与している場合には、そうした依存症や嗜癖行動を改善することにより、心と体を安定させることができます。

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トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2023-01-28
論考 井上陽平

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