傷つきやすい人ほど人を傷つけてしまう過剰防衛の心理

対人関係


傷つきやすい人の中には、他人を傷つけてしまう人がいる一方で、自分だけでなく他人も大切に思う人もいます。傷つきやすさや敏感さは、それぞれの人がどう感じ、どう反応するかにより、さまざまな形をとります。一部の人々は容易に傷ついて、人を傷つけてしまうかもしれませんが、他の人々は同じ状況であってもそれほど傷つかなかったり、人を傷つけたりしません。こうした各人の違いが、人間の感情の豊かさと多様性を作り出しています。また、このページでは、傷つきやすい人が自己防衛の過程で他人を傷つけることがあるという点について触れています。

傷つきやすい人の心の内側

人生は時には厳しく、その厳しさを体験する人はたくさんいます。過去の傷が心に深く刻まれ、その痛みが忘れられず、人々を追い詰めます。この痛みは不安や恐怖、悔しさや悲しみの形で現れ、常に心を揺さぶります。

何度も何度も不公平な事態に遭遇し、それぞれの時に自分自身に問いかけます。「なぜこれが起こるのか?」「私は何をしたのか?」と。理由も根拠もなく、ただ無情に傷つけられ続けます。

人生も、心も、それぞれ個人のもので、その詳細を知っているのはその人だけです。しかし、人々はよく他人の人生や心に軽々しく触れ、それを操作しようとします。だけど、人の人生や心を何だと思っているのでしょうか?それはただのおもちゃではなく、操るものでもありません。それはその人そのものであり、尊厳と自由を象徴するものなのです。

傷つきやすい人ほど人を傷つける心理

大切な人との関係の中で感情が揺れ動きやすく、ストレスや困難に対する耐性が低い人は、自分自身だけでなく他人をも傷つける可能性があります。その理由はいくつかあります。

自己防衛

傷つきやすい人は、他人に傷つけられる前に自分から攻撃的になることがあります。これは自己防衛の一種です。他人を傷つけることで、自分が傷つくリスクを低減しようとするのです。

フラストレーションの転嫁

人はストレスやフラストレーションを感じると、それを解消するために他人に向けてしまうことがあります。これは、自分の感情を他人に転嫁するという形で行われ、結果として他人を傷つける可能性があります。

自己認識の欠如

傷つきやすい人は、自分の感情や行動が他人にどのような影響を与えるかを理解できていないことがあります。これは自己認識の欠如とも言え、結果として自分の行動が他人を傷つける原因となります。

抱える傷が深いほど他人を敵と見なす心理

人々が抱える傷は、その人だけが理解できるものです。その傷がどれだけ深く、どれだけひどいものであるかは、その人だけが知っています。人が深い痛みに苦しんでいるとき、他人を敵と見なすことがよくあります。信頼感が欠け、人間関係への疑念が深まります。そのような視点から見れば、世界は常に脅威に満ち、危険がいっぱいに見えるかもしれません。

痛みが大きいほど、私たちの脳は自己保護の反応を引き起こします。何か不快なことが起こると、脳はそれを危険と判断し、全身に警戒のサインを送ります。そして、身を守るための行動指示が出され、それが攻撃的な行動につながることもあります。結果として、本当は避けたいと思っている他人を傷つける行為を、自分がしてしまうことがあります。

傷つくことを防ぐための防御反応

傷つきやすい人は、心が非常にデリケートであることを表しています。心が敏感な人ほど、他人を傷つけることが多いかもしれません。なぜなら、彼らの心がとても繊細で、傷つくことを非常に怖がっているからです。そのため、自分を守るための反射的な行動として、他人を攻撃してしまい、時には大きな傷を与えてしまうことがあります。

このような人たちは、自分が痛みを感じるのを避けるために、痛みを予想するとすぐに、自分を守ろうとします。これは、自分の心が傷つくのを防ぐための防御反応です。

その結果、自分を守るために、知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまうことがあります。これは、彼らが自分が傷つくのを避けるために、先に行動を取るという防御策です。これは、彼らが傷つきやすいという性質から生まれる、自動的な反応パターンとも言えます。

しかし、それが正しい行動だとは言えません。彼らが経験する傷つきやすさと、その痛みから逃れるための反応として他人を傷つける行為は、新たな痛みを生む原因となり、悲しい循環を作り出します。

思う通りにいかないときの攻撃性

感情が不安定だったり、ストレスに弱い人は、心が繊細で傷つきやすいことを示しています。それはまるで薄い氷の上に立っているようで、少し間違えるだけで壊れてしまいそうな不安感を常に感じています。

何もかもがうまくいかないとき、ついすべてを壊してしまいたいと思うことがあります。これは心が自分を守るための反応で、不安定な心情がさらなる混乱から自分を守ろうとする結果です。しかし、それは自分だけでなく周囲にも悪影響を及ぼす可能性があります。

自分の思う通りにならないことが苦しいと感じるのは、自分が無力であるとか、うまくいかないことに落胆しているからです。目の前の状況が自分の願いと違うとき、そのギャップは心に痛みとして現れます。その痛みは怒りや絶望となり、自分や他人に攻撃的な行動をとることもあります。

また、葛藤を持つことが辛いと感じるというのは、心が混乱している証拠です。自分自身の中にある違う考えや価値観、あるいは他人との間で生じる葛藤は、心の安定を乱します。その結果、自分自身のアイデンティティや生き方について混乱を感じることになります。混乱が強いほど、その葛藤から逃れるために、思わぬ行動に出ることもあります。

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トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2023-06-12
論考 井上陽平

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