イメージ療法、自由連想法

イメージ療法や自由連想法は、頭(心)の中に思い浮かんでくるイメージや空想、考えを使いながら、精神内界や身体内部に注意を向け、新しい体験をすることで、新しい心の在り方や行動のパターンに変化が出ます。人間の精神と身体内部を探索していくと、無意識の中に埋もれてしまったものを、はっきりと意識の上で思い起こすことが可能になり、良い記憶を思い出せれば、優しい気持ちになります。辛い記憶を思い出したときは、その物語を書き換えることにより、新しい物語が作られます。

イメージ療法

イメージ療法、自由連想法とは

イメージ療法は、複雑なトラウマを持つ人から解離性障害の方に適した治療になります。心と身体が分離して、身体内部が空洞である人ほど、その中を旅することが可能になります。身体を見ることを怖がる人もいますが、その先には、漠然としたものが、豊穣なイメージの世界に広がっていくかもしれません。

イメージや空想、言語を使った治療法の一つが、自由連想法と呼ばれる方法です。自由連想法は、精神分析療法の基本的技法になります。患者は、セラピストに対して、自由に今思いついたことや考えていることなどを表現していきます。自由連想法は、西洋型の瞑想とも言われており、無意識下に埋もれてしまった真実を発掘します。

アクティブにイメージすると

複雑なトラウマを抱える人が、ユング派のアクティブイマジネーションのようなイメージや空想を能動的にしていくと、最初は、怖くなって、その場に立ち止まるかもしれません。また、目の前に脅威が現われて、恐怖に打ちのめされてしまうかもしれません。しかし、その恐怖と向き合っていくと、光が照らされます。そして、暗闇の先には、木々、草、花が咲いている美しい場所があり、川の流れや噴水、公園、建物などがある場所に出てきます。その後も、イメージや空想を膨らましていく過程で、災難に巻き込まれたり、行く手が遮られたりする場面が訪れますが、自分の力でうまくかわしたり、動物や超自然的な存在に助けられたりして、それらの難題をクリアしていきます。イメージや空想の世界に浸り、遊び心が育っていけば、トラウマの脅威に対する見方も変わっていきます。

イメージ療法の具体例

ここでは、イメージ療法の導入の部分をいくつか載せています。セラピストは、クライエントをイメージの世界に誘導するアシスタントになります。クライエントは、アクティブにイメージして、豊穣な世界を旅していきます。

地下に下りていくイメージ①

地下へ下りていく長い階段が続いています
階段は石でできていますが
それはしっかりしたものではなく
階段の幅も狭く
真っ暗な中
手探りの状態で歩いて
かなり長い時間をかけて降りていきます
階段を下りたところは…

地下に下りていくイメージ②

その夜、暗闇に包まれた部屋で
ふと、目が覚めると
物悲しい泣き声が微かに聞こえたから
そっと、ベッドから抜け出し
暗い地下室に下りていく
たどり着いた部屋の
ドアの隙間から灯りがもれ
そっと覗くと…

上から見下ろしているイメージ

上空から自分を見下ろしている。
懸命に何かをしているもう一人の自分がいて、
その自分と周りがどう動き出すか…

映写機

自分は映画館の客席にいて
真っ白なスクリーンを目の前にしている
映写機が回り始めると、どんな場面が出てくるか…

大きなキャンパスが置いてある。
絵はほとんど出来上がっている。
私は最後の仕上げをしている。
物思いに耽って
その絵を見ていくと…

トラウマケア専門こころのえ相談室
公開 2021-06-01
論考 井上陽平

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